居室に採光は必要?採光補正係数と採光面積の基本をわかりやすく解説
- 鋼鈑商事株式会社 建材事業部

- 2021年5月28日
- 読了時間: 5分
更新日:5月14日
家づくりやリフォームを考えたとき、「この部屋、ちゃんと明るくなる?」と不安に感じたことはありませんか?
実は、住宅の居室には法律で定められた「採光の基準」があります。
この記事では、
居室に採光が必要な理由
採光面積の考え方
採光補正係数とは何か
窓があっても暗くなる理由
について、一般の方でも理解できるように解説します。
居室に採光はなぜ必要?

採光とは、太陽による自然光を室内に取り入れることです。
日本の建築基準法では、人が普段生活する「居室」について、一定以上の自然光を確保することが義務付けられています。
第二十八条 住宅、学校、病院、診療所、寄宿舎、下宿その他これらに類する建築物で政令で定めるものの居室(居住のための居室、学校の教室、病院の病室その他これらに類するものとして政令で定めるものに限る。)には、採光のための窓その他の開口部を設け、その採光に有効な部分の面積は、その居室の床面積に対して、住宅にあつては七分の一以上、その他の建築物にあつては五分の一から十分の一までの間において政令で定める割合以上としなければならない。
採光が必要とされる理由
採光が重視されるのは、単に「明るい家にする」ためだけではありません。
自然光の変化によって、健康的な生活リズムを保ちやすい
視認性が向上し、目の疲れやストレスを軽減できる
日中の照明使用を減らし、省エネルギーにつながる
停電時でも周囲が見やすく、避難しやすい
このような理由から、「最低限これくらいの明るさは確保しましょう」という基準が設けられています。
採光がとれないとどうなる?
採光が取れないお部屋は「居室」として認められませんが、そのお部屋を寝室や子供部屋などに利用することは制限されません。
ただし、建売住宅や分譲マンション購入時には、そういったお部屋には居室に必要な設備が付いていない場合がありますので注意が必要となります。
居室に必要な採光面積の目安
住宅の居室では、原則として
床面積の7分の1以上の採光が必要
とされています。
具体的な採光面積の目安
部屋の広さ | 床面積 | 必要な採光面積 |
6畳 | 約10㎡ | 約1.4㎡ |
12畳 | 約20㎡ | 約2.9㎡ |
18畳 | 約30㎡ | 約4.3㎡ |
ここで注意したいのは、
「窓の面積=そのまま採光面積」ではない
という点です。
採光補正係数とは?

Q. 採光補正係数とは何ですか?
A. 窓がどれくらい効率よく光を取り入れられるかを数値化したものです。
同じ大きさの窓でも、
隣地境界線までの距離が近い
窓の上部に庇やバルコニーがある
2階建て以上の1階のお部屋
敷地内に他の建築物がある
といった条件によって、実際に入る光の量は大きく変わります。
そこで使われるのが 採光補正係数 です。
採光補正係数の基本ルール
採光補正係数には、次の特徴があります。
数値は 0〜3の範囲
最大値は 3
条件が良い窓ほど数値が高い
条件が悪いと 0 に近づく
つまり、
窓の大きさだけでは必要な採光面積は決まらない
という点が重要です。
採光面積の考え方
採光は次の式で評価されます。
有効な採光面積 = 窓の面積 × 採光補正係数
例:12畳の居室の場合
床面積:約20㎡
必要な採光:約2.9㎡
採光補正係数:3(条件が良い場合)
必要な窓面積 ≒ 2.9㎡ ÷ 3 ≒ 約1㎡
✅ 条件の良い窓なら、小さめでも基準を満たす
❌ 条件が悪いと、大きな窓でも不足することがある
【注意】お部屋の明るさは採光面積と一致しない

一方で、採光面積を満たしていても、明るい部屋になるとは限りません。
採光補正係数の条件が良く、窓を小さくしている
将来的に隣地に高い建物が建つ
方位が北向きである
といった場合、「基準は満たしているが、体感としては暗い」と感じることもあります。
家が暗くなる原因についてもっと知りたい方はこちらをご参考ください。
そのため、
高窓や地窓
吹き抜け
天窓(トップライト)
光を別の場所から取り入れる工夫
などを組み合わせ、採光計算と実際の明るさの両面から無理のない採光計画を行うことが重要です。
採光計画で明るさを確認したい方は、どこでも光窓導入提案サービスより無料の日当たりシミュレーションをご検討ください。

採光で後悔しないためのチェックポイント
最後に、家づくりで押さえておきたいポイントを整理します。
✅ 採光基準はあくまで「最低限の基準」
✅ 窓の数や大きさだけで判断せず、周囲の状況も確認する
✅ 図面上の数値だけでなく、日中の明るさを想像する
✅ 明るさ不足は、完成後に改善しにくい
「暗くなりそうだけど、仕方ない」と感じた場合は、早めに別の採光手法を検討することが大切です。
光ダクトという採光システムについて詳しく知りたい方はこち他の記事もご参考ください。
光ダクト採光システム「どこでも光窓」について知りたい方は、ダウンロードページより資料をご確認ください。
まとめ|居室の採光は家の快適さを左右する
居室には法律で採光が求められている
採光補正係数によって、窓の評価は大きく変わる
窓があっても暗い住宅は珍しくない
採光は設計段階での検討が非常に重要
明るさは、住み始めてからの満足度に直結します。
数字を完璧に理解するよりも、「この家は昼間、どう感じるか」を意識することが何より大切です。
【関連記事】































































