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住まいや光に関する記事

採光(さいこう)とは? 建築基準法上の規制と日当たりで解説

  • 執筆者の写真: 鋼鈑商事株式会社 建材事業部
    鋼鈑商事株式会社 建材事業部
  • 2019年10月25日
  • 読了時間: 6分

更新日:3 日前


新築やリフォームを考えるとき、「採光が大事」「採光をよくしたい」といった言葉をよく耳にします。しかし実は、「採光」という言葉には異なる2つの意味があり、これを正しく理解していないと、


  • 建築基準法はクリアしているのに暗い家になる

  • 設計者と施主のイメージが食い違う

  • 思っていた日当たりが得られない


といった問題が起こりがちです。


このページでは、採光とは何かを起点に、建築基準法上の採光日当たりとしての採光の違い、さらに採光を改善するための考え方までを網羅的に解説します。




採光とは何か|2つの意味を正しく理解する


採光を説明する窓のイメージ画像

「採光」という言葉は、使われる場面によって意味が異なります。

まずは、この違いを整理することが重要です。



建築基準法で使われる「採光」とは


建築基準法における採光とは、居室に最低限必要な自然光が確保されているかを判断するための法的基準です。


建築基準法第28条では、住宅のリビングや寝室、学校の教室、病院の病室など、人が長時間過ごす「居室」について、次のように定められています。


床面積に対して一定割合以上の 「採光のための窓その他の開口部」を設けなければならない

設計者はこの基準を満たしているかを計算し、適合しなければ建築確認申請が通りません。


👉 採光面積の考え方や計算方法については

で詳しく解説しています。


重要なのは、建築基準法の採光は「最低限の安全・衛生基準」であるという点です。快適な明るさや日当たりの良さを保証するものではありません。



日当たりとして使われる「採光」とは


一方、一般的に使われる「採光」は、室内の明るさや日当たりの良し悪しを意味しています。


たとえば、


  • 採光が悪い

  • 採光条件をよくしたい

  • 採光の取れる間取り


といった使い方は、ほぼすべてこの意味です。こちらの採光は、


  • 太陽の位置

  • 窓の向き

  • 光が入る時間帯

  • 室内への光の広がり方


といった要素が関係し、数値ではなく体感的な評価になります。




「採光が取れている=明るい家」ではない理由

間違いやすい採光に関するあれこれのイメージ画像

採光に関する最も多い誤解が、建築基準法の採光基準を満たしていれば、明るい家になるというものです。しかし、これは正しくありません。



建築基準法の採光は日当たりを保証しない


建築基準法の条文では、


  • 窓の方位(南向き・北向き)

  • 日射の強さ

  • 周囲の建物による影


といった日当たりを左右する要素は考慮されていません。そのため、


  • 北向きの窓でも

  • 隣家がすぐ近くに建っていても


条件さえ満たせば「採光は確保されている」と判断されます。


「暗い家=違法」というわけではない点には注意が必要です。



日当たりを左右する3つの要素


日当たりとしての採光を考える場合、特に重要なのは次の3点です。


  1. 窓の方位南向きは日照時間が長く、北向きは直射日光が入りにくい

  2. 遮蔽物の有無隣家・塀・樹木などがあると日差しが遮られる

  3. 敷地と建物の関係住宅密集地では三方を囲まれるケースも多い


👉 住宅密集地の日当たり改善については

 をご参照ください。




採光と間違えやすい「採光〇〇」製品の正しい理解


近年、「採光〇〇」と名のついた製品が多く登場していますが、それぞれ役割や効果は異なります。



採光カーテン・採光ブラインド


窓から入る直射日光を拡散し、室内全体を均一に明るく見せるための製品です。

十分な光が入る窓が前提であり、もともと暗い窓では効果が限定されます。


👉採光関連製品については

で詳しく解説しています。



採光フェンス・採光カーポート


本来影を作ってしまう外構部分に、光を透過する素材を用いた製品です。

窓の正面に設置することで、室内に入る光量を増やす効果があります。



採光装置・採光システム(光ダクトなど)


日当たりのよい場所から光を取り込み、暗い部屋に自然光を届けるための装置です。


👉 光ダクトについては

で詳しく解説しています。




光ダクトは建築基準法上の採光になる?


光ダクトが建築基準法上の採光になるかは、結論から言うと、ケースバイケースです。


住宅向けの光ダクトが、採光面積として認められた実例もありますので、個別での確認が必要になります。



採光を改善したい人が最初に考えるべきこと


採光に悩んだとき、まず整理すべきなのは目的です。



法律の「採光」か、日当たりの改善か


法律の「採光」か、日当たりの改善か


建築基準法を満たしたい

→ 採光計算・補正係数の確認が必要


部屋をもっと明るくしたい

→ 窓計画・間取り・採光装置の検討


この切り分けができていないと、

「対策しているのに期待した効果が出ない」原因になります。





🔍FAQ|よくある質問


Q. 建築基準法で採光が必要なのはどのような部屋ですか?

A. 住宅におけるリビングや寝室、あるいは、学校の教室など、人が長時間過ごす居室には、採光のための開口部を設ける必要があります。


Q. 建築基準法の採光が確保されている部屋の日当たりは絶対に良い?

A. いいえ、建築基準法の規制による採光をクリアしても、日当たりが良いとは限りません。


Q. 光ダクトは建築基準法上の採光になりますか?

A. ケースバイケースです。光ダクトが採光面積として認められるケースもありますので、都度確認してください。




まとめ|採光は「言葉の違い」を理解することが第一歩


  • 採光には建築基準法上の採光日当たりとしての採光の2つの意味がある

  • 法律の採光=最低限の基準

  • 日当たり=快適性・体感的な明るさ

  • 目的に応じて、検討すべき対策は異なる


採光を正しく理解することが、後悔しない住まいづくりの第一歩です。


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