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住まいや光に関する記事

「どこでも光窓」導入提案事例-外部設置による庭への放光

  • 執筆者の写真: 鋼鈑商事株式会社 建材事業部
    鋼鈑商事株式会社 建材事業部
  • 2023年12月26日
  • 読了時間: 4分

更新日:10月9日


みなさん、こんにちは。


2021年から、一般の方向けに導入検討依頼のサービスを開始いたしましたが、大変なご好評をいただきまして、まことにありがとうございます。今回もご依頼いただいた案件について紹介します。


日当たりに関して、本記事と似たようなお悩みを持っている方にはぜひご参考いただき、「どこでも光窓」を検討いただければ幸いです。


※本記事は実際にご依頼いただきました案件をもとに、内容を修正して記載しております。





今回のご相談内容


今回は、室内ではなく、住宅南側の庭を明るくしたいというご相談です。


ご相談いただいた配置としては、住宅が敷地の北側に配置され、南側に中庭が設けられています。東側、南側、北側には2階建て相当の隣家があり、西側は道路となっています。

住宅は2階建てで、南面にバルコニーがあります。南側外壁から隣家までの距離はおよそ3mです。


ご要望としては、この中庭を光ダクトで自然光を取り入れたいということで、バルコニーに光ダクトを設置して2階に入る光を中庭に導くようなイメージをもたれていました。基本的には外部への設置は取り付けや外装が難しいためおすすめはできませんが、まずは効果を確認することにしました。




ご提案内容


今回の提案は、ご依頼者様の要望のように、バルコニーに垂直型光ダクトを設置するようなモデルを作成しました。


周辺状況を再現した検討モデル
周辺状況を再現した検討モデル

提案した光ダクトの断面図
提案した光ダクトの断面図

基本的に、光ダクトで得られる光の量は、光ダクトのサイズが大きくなるほど増えます。


今回ですと、大きな効果を得るためには庭の面積に対して、光ダクトのサイズを出来るだけ設置したいところですが、敷地の面積等に制限もあるため、図のように500mm×500mm程度(外装含めると600mm×600mm程度)としました。


高さについては、隣家の高さを加味して、もっとも太陽高度の低い冬至でも光が入るところまで立ち上げました。光ダクト底面の放光部は、光ダクトの光が周辺の光に負けないように、拡散するような材質ではなく、クリアー系の材質を想定しました。




導入による効果の検討結果


作成されたモデルにおける冬至晴天条件で、10:00、12:00、14:00の2時間間隔でのシミュレーション結果を下記に示します。構成としては手前が東側で、奥が西側道路の方向となります。上側が輝度、下側が照度(擬似カラー)の図です。


冬至における現状と光ダクト設置による中庭の輝度の時間変化
冬至における現状と光ダクト設置による中庭の輝度の時間変化

まずは輝度の結果を見ますと、光ダクトを設置した方の図の10:00と12:00に、住宅壁面と地面に明るい点が見られています。


現状の方の図に見られないことから、光ダクトによって採光した光が、内部で反射して放光しているものと推測されます。


冬至における現状と光ダクト設置による中庭の照度の時間変化
冬至における現状と光ダクト設置による中庭の照度の時間変化

照度の結果を見ても、輝度で明るくなっていたところが赤くなっており、照度も高い、つまり明るくなっている、ということがわかります。


ただし、時間経過により西側からの光が多く入るようになると、全体的に明るくなっていきますので、光ダクトの効果も午前は大きく、午後は小さくなっていました。


つついて、地面の照度(擬似カラー)を示します。


冬至における現状と光ダクト設置による中庭の地面照度の時間変化
冬至における現状と光ダクト設置による中庭の地面照度の時間変化

こちらも傾向としては、先ほどの図と同じですが、午後の西日の影響による照度の変化がより顕著に見られています。光ダクトによるスポット的な照射箇所も見られますが、庭全体に対して小さいことが確認されました。


このように、屋外設置では、光ダクトの大きさ程度の明るさ向上効果は得ることが出来ますが、全体が住宅と違って明るく、面積も広いので光ダクトの大きさが十分に取れない場合は効果が限定的になります。


また、下図のように、光ダクトの設置により、本来入っていた2階やバルコニーへの日差しも遮ってしまって影になるといったデメリットもあります。


光ダクトによりバルコニーが影になる出来る様子
光ダクトによりバルコニーが影になる出来る様子

光ダクトの屋外設置は効果やデメリットの面から採用されるケースはほとんどありませんが、これもケースバイケースですので、気になりました提案を依頼ください。





まとめ


3方を隣家に囲まれた住宅において、南側中庭を屋外設置の光ダクトにより明るくしたいという要望があり、シミュレーションで効果を検討しました。


日差しが入りにくい午前から昼までの時間においては、光ダクトによる光の照射によるスポット状の明るさ向上箇所は得られましたが、庭の広さに対して小さいため、効果は限定的となりました。


基本的に屋外設置は難しい場合が多いですが、ご要望があれば検討いたしますのでご用命ください。



光ダクトの仕組みを説明するバナー_edited.jpg

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