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住まいや光に関する記事

日当たりが良すぎて暑い! 夏の日差しをやわらげる対策法とは?

  • 執筆者の写真: 鋼鈑商事株式会社 建材事業部
    鋼鈑商事株式会社 建材事業部
  • 2018年7月20日
  • 読了時間: 8分

更新日:10月17日


大きな日当たりの良い窓は、太陽の日差しが気持ちいいですよね。


ですが逆に、夏場は太陽光でお部屋が暑くなりすぎてしまうことも。


今回は、日当たりが良すぎる窓の夏の暑さに対して、自分でできるものとリフォームの両方での対策法をご紹介します。



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日当たりが良すぎる家のデメリット「暑い」


日当たりが良すぎて暑い! 夏の日差しをやわらげる対策法とは? イメージ画像

窓は、屋外の自然光を取り入れて室内を明るくしたり、開放感のある空間を演出したりするために設置されるものです。日当たりの良い窓は、快適な住環境づくりにおいて大きなメリットとなります。


しかし、日当たりが良すぎる窓は、太陽光による熱も室内に取り込んでしまいます。特に直射日光は非常に高いエネルギーを持っているため、窓やその周辺の温度が上昇し、室内が暑くなってしまうことがあります。



冬場であれば、太陽光によって室内が暖まり、暖房費の節約や快適性の向上につながるという利点があります。一方で、夏場は外気温の高さに加えて太陽光の熱も加わるため、室内が非常に暑くなり、冷房効率の低下や電気代の増加につながる可能性があります。


そのため、住宅の設計や部屋探しの際には、窓の「日当たり」や「開放感」といった魅力だけでなく、「暑さ」という側面も含めて総合的に検討することが重要です。


特に注意したいのは、日当たりや開放感の改善は、周辺環境や立地、間取りなどに大きく左右されるため、既存の住宅では対応が難しく、費用もかさむ傾向があるという点です。これに対して、「日当たりが良すぎて暑い」という問題は、窓周りに対策を施すことである程度緩和することが可能です。


そこで今回は、「日当たりが良すぎて暑い」という課題に対して、自分でできる簡易的な対策(①:DIY)と、専門的な建築的対策(②:リフォーム)の2つの方法をご紹介します。




日当たりが良すぎる家の暑さへの対策法(①:DIY)


日当たりが良すぎて暑い! 夏の日差しをやわらげる対策法とは? イメージ画像2


すだれ


すだれとは、竹や葦などを編んでつくられた薄いシート状のもので、日本で古くから使われていて、現在でいうカーテンや部屋を仕切るための目隠しとして利用されていました。


すだれは、窓の外部の軒先などにつるすことで使用します。


日差しの一部を遮断する効果とともに、隙間を風が通るため、換気を邪魔せず、またすだれ自体も熱を持ちにくい特徴があります。


植物という自然素材を利用していますので、環境にも優しいアイテムです。


最近は、さまざまなデザインやサイズの簾も売られていて、住宅の外観や窓の大きさに合わせて選べます。

換気すれば快適に過ごせる程度の外気温であれば窓を開けたまま使用できますし、太陽熱を遮断するために使用し、窓を閉めて室内の冷房と合わせて利用することもできます。



カーテン(遮熱)


最近は、遮熱ということが言われ始めていて、レースなどの薄いカーテンに遮熱機能を付与した製品も出てきています。


そもそも遮熱とは、太陽などの熱源から生じる熱放射を遮断することです。

熱放射とは、目に見えない赤外線や近赤外線といわれる波長の電磁波です。


昔からあるカーテンでも、そういった電磁波を遮断することはできていましたが、カーテン自体が熱を持ったり、室内にまた放射したりするため、室内の温度上昇を抑える効果は小さいものでした。


遮熱タイプとして出されている製品は、電磁波を反射するような素材で作られているため、窓から入ってくる熱放射をまた屋外へ反射さえることで室内の温度が上がりにくくする効果があります。


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遮熱フィルム(または遮熱シート)


遮熱フィルムや遮熱シートとして販売されている製品です。


基本的には窓ガラスに貼るタイプとなります。


機能としては、遮熱タイプのカーテンと同じですが、カーテンを取り付ける場所がない窓でも簡単に使用できます。


注意点としては、網入りガラスや特殊なガラスの場合には、ガラスが「熱割れ」という現象を起こして割れてしまうことがあります。

製品の注意事項をよく読んでから使用するようにしましょう。

DIYではありませんが、リフォーム業者が遮熱フィルムを貼ることを提案する場合もあります。


費用は掛かりますが、専門のプロが貼るので見栄えが良く、適用可能な窓かを判断してもらえるので安心です。



緩衝材(ぷちぷち、エアキャップ)


遮熱としての効果はあまり期待できませんが、窓の断熱性能を上げ、冷房によって生じた冷気が屋外へ逃げにくくする効果があります。


ペアガラスなどの断熱性能が高い窓ガラスを使用していて、窓ガラスがあまり暑くならないようであれば使用してもあまり効果は期待できませんが、窓ガラスが1枚のタイプを使用している場合には若干冷房の効率が良くなります。

上記の遮熱フィルムと組み合わせて使うことで、遮熱と断熱の両方から対策できます。



グリーンカーテン


お庭に面している1階のお部屋であれば、窓への日差しを植物で遮蔽するグリーンカーテンを検討してみてはいかがでしょうか。


植物の選定や日差しが強い時期の前から準備が必要など難しいことも多いですが、植物で遮ることで木漏れ日を感じたり、緑色の涼やかな色味により大変心地よい空間となります。


ガーデニングが好きであれば、楽しみながらお部屋の快適性も得ることができる方法です。





日当たりが良すぎる家の暑さへの対策法(②:リフォーム)


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Low-Eガラス(窓の交換)


日当たりによる暑さへの対策として、一般的に利用されるようになってきた製品が「Low-Eガラス」(ローイーガラス)です。


「Low-E」とは、「低放射」という意味です。


Low-Eガラスには、太陽の熱放射による電磁波を反射するための特殊な膜がついていて、室内に入る熱をカットします。


通常、特殊な膜が劣化するのを防ぐために、ペアガラスの内側に膜がある状態のため、標準的にペアガラスが利用され、断熱性の向上も期待できます。


遮熱フィルムと緩衝材が貼られた状態の窓と同等ですが、貼り付けむらによる欠損がないため、より高い効果が得られます。


また厚みも通常の窓とほとんど変わらず、窓ガラスの色も少し暗めになりますが、外観的な変化はほぼありません。


Low-Eガラス自体が多少効果であり、サッシごと取り換えすることによる工事費用が掛かってしまいますが、吹き抜けのリビングなど大きな窓があるお部屋の冷房費用なども考えると、長期的にはお得になることもあります。




外付けブラインドの設置


「外付けブラインド」は、窓やガラス壁といった太陽光が入りやすい部分の外側、つまり屋外に設置するブラインドです。

通常のブラインドと異なり、「外付けブラインド」のように屋外に設置することで、太陽光が室内に入る前に遮熱し、ブラインド自体の温度上昇の影響を小さくできます。

すだれと同様の効果ですが、季節や日中での取り外しの手間がかからず、電動の場合は室内で開閉できるため、大変楽です。

工事費用が掛かってしまうことと、長期的な耐久性を加味してしっかりとした構造となっているため製品自体がまだ高価です。


室内側はほとんど影響がなく、また、外観がオシャレなものも多いため、外からよく見えるような窓につけるとデザイン的なアクセントにもなります。

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庇(ひさし)の設置


庇は、窓の上部に、地面と水平に板状の建材を取り付けることで、夏場の高い太陽高度の直射光を遮る効果があります。逆に冬場は、日差しを遮らずに太陽光を取り込めます。

構造がシンプルで電気も使いませんし、窓周りの汚れを防ぐ効果もあります。


季節に合った日差しを防ぐ効果がありますので、古くからよく使われている建材です。


汎用品もあり、取付け可能な個所があれば、リフォームでも比較的安価に取付けできる場合もあります。

注意点としては、庇の日差しを防ぐ効果は、基本的に南側の窓に取付けた場合にもっとも効きます。

太陽が沈み始めた状態の西日を遮る効果はあまり期待できません。




オーニングの設置


オーニングとは、屋外に設置する可動式のシェード・テント・タープ等の総称で、日差しを和らげる効果に加え、雨を防ぐこともできます。


窓への日差しを遮るだけでなく、テラスや庭先もアウトドア空間として活用することが出来ます。


窓からある程度距離がないと設置できません。また住宅の構造によっては庭に柱を立てる必要があります。





まとめ


日当たりの良さや開放感をもたらす窓は、同時に太陽光の熱も取り込んでしまい、夏にお部屋が暑くなるという問題も生じてしまいます。

ご紹介したDIYやリフォームでの対策で、日当たりが良すぎることによる暑さを軽減できるように工夫してみてください。


日当たりによらず、日本の夏は温度が高くなりますので、住宅自体の断熱性能や、冷房の効率も合わせて考えてみてください。


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